こんにちは、renkomaです。
前からやってみたかった「本の紹介コーナー」をやりたいと思います。
今後も良い本があったら更新していきますね。
それではスタート!
作品制作をする上で必要になってくるのが情報収集なのですが、今はインターネットを使えばあらゆる情報が手に入る時代です。とても便利。情報社会。
最近では見た目の資料収集で頼りになるのが「ピンタレスト」というサイトで、今や第2のグーグル画像検索と化しています。
そんなインターネットで有益な情報が無料で手に入る時代なのですが、やはり出版されている書籍の方がまだ情報の質が高いようにも思います。
今ではキンドルなどの電子書籍も多く出ているので、お金を払っているか・いないかぐらいの違いしかないのですが、多くの人が関わって作られる書籍の方が良質になりやすいのも当然といえば当然。
個人画集とかどれくらいの人が関わっているのでしょう。
気になりますね。
世界に数多存在する書籍たち。彼らを知るということは自らの知識、血肉となり己の人生を助け、より豊かにしてくれることでしょう。
そんなわけで
今回は、今までにrenkomaが買って良かったと思えた本を紹介するコーナーです。
目次
人体編
英国・オックスフォード大学の名物講師「サラ・シンブレット 」人体解剖学本です。
洋書が日本で発売された時に真っ先に買った本です。
ページ構成がよくできていて、ヌードモデルの写真の上に骨格が描かれたトレーシングペーパーが来るような仕組みになっています。
実際の人体の上に透かしで骨を見ることができるので、骨格の実際の位置や形を把握する事ができます。
さらに体の各パーツのページもあり、もちろん透かしの骨ページで骨格を理解することができます。
現在は日本語翻訳版も出ているので、こちらの方をオススメします。
私が人体系の本で一番最初に買った本なのではないでしょうか。
人体の骨から筋肉までをイラストで細かく記載されています。反面、実写での表記はほぼないので、上記「芸術家のための人体解剖図観」を併用すると良いかも。
当時学生だった私は、「人を描くにはとりあえず骨と筋肉をすべて覚えろ」という絵描き界の教えを信じ、無我夢中ですべてスケッチブックに描き写していました。もう写経でしたよ写経。人体写経。
そういう思い出もあって、未だに手元においておきたい資料ですね。(もちろん内容も素晴らしいです。)
いやぁ、とにかくすごい。
今年買った美術解剖学系の本ではトップクラスの良書です。
とにかく身体についての情報量が半端ない上に、著書のイラストもメチャクチャ上手い!好みは大分分かれそうな絵柄ではあるけれど、人体解剖学について言えば最高クラスの本です。
辞書並みの分厚さで、なおかつ1ページの文字量とイラスト量がびびるほど多い。著者はこの本の執筆をなんと9年かけて完成させたのだとか。
私もまだ4分の1も読み切っていないです。
いや、一度でいいから中を立ち読みしてみ?絶対欲しくなるから。
身体についての疑問は、おそらくここにすべてが書いてある。いや、描いてある。イラスト人生のサポート本として、作業机の傍らに添えておいて損はないでしょう。
動物編
動物の描き方のいろはを記した本です。
様々な種類の動物の骨や筋肉の仕組みを理解しつつ、それらしく描くポイントなどが分かりやすく書かれています。
基本的に地上の動物がメインなので、イルカやクジラなどの海洋動物は対象外のよう。
動物を描いてみたいという方におすすめです。
鳥が大好きすぎて描きまくっている作者が、鳥について様々な知識を一冊にまとめた本です。
鳥の生態から描き方まで、全て鳥づくしとなっております。鳥の体や羽の仕組みを解説しているページは必見です。
鳥を描いてみたいという方は持っていて損のない一冊ですね。
図鑑編
上記の鳥の描き方とは違う方向性で、鳥の生態をメインに細かく解説されています。
鳥の体の特徴から始まり、種別ごとに生活や習性について知ることができるので、鳥が好きな人は必見の本です。本が分厚いので情報量もこれまた豊富。
これは私が買った書籍の中で1番デカイ本です。まじでデカイ。これこそまさに図鑑だよって感じ。
デカイだけあって情報量がハンパありません。
生命の誕生から生物の進化過程と派生、世界の様々な動物や植物、鉱石も網羅しています。至れり尽くせり。
自然関係で絵を描く際の資料としてはこの上ない情報源となります。
世界中の土地、時代に使われていた模様が紹介されている本です。
単行本版とミニサイズ版が出ており、私はミニサイズ版を購入しました。
服や建物に使われていた模様なので、イラスト制作にも応用が効きやすいです。
グレゴリウス山田さん著のかわいいイラストと共に十三世紀の職業を紹介してくれている本です。
可愛らしいイラストだけでなく、当時どのような職業があったのかという事も知ることができるので一石二鳥の素晴らしい書籍です。
煙突掃除屋や・・など、実際にあった珍しい職業もピックアップされているので、読み物としても楽しめます。
写真家の視点から、画面構図についてのアレコレを詳細に解説してくれている本です。
三分割法や明暗のバランスなど、画面構図に関する解説がされています。
基本的には写真家のための解説のようなものなので、いつシャッターを切るか、どのシーンを切り取るかなどの話がありますが、イラスト制作にも役立つ知識が満載です。
映画撮影における画面構成やシーンの意図などについて、実際に映画で使われたシーンを例に解説してくれています。
撮影の仕方によって視聴者に伝わるものが変わる原因や、それを応用して伝えたい意図を画面で作る方法について書かれています。
イラストで意図したシーンを描きたい時の構図決めなどに参考になると思います。
絵の描き方や塗り方というよりも、より絵の見え方についてすごく分かりやすく解説してくれている本です。
絵の中にあるどんな要素が人に刺激を与えるのかというのを、線・図・色などの基本的な「絵」まで分解して説明してくれています。
自分の絵を見たとき、ごちゃごちゃして分かりづらい・色の置き方が分からないといった状況の中でこの本を読むと一柱の光を照らしてくれると思います。
絵の要素が創り出す刺激というものを理解出来るような気がします。
もっと早く知りたかった情報が満載です。
技法編
CG業界では知らない人はいない程の殿堂誌。今のデジタル業界の最先端技術を紹介してくれています。
ゲームCG事情や影像技術、今はVtuberなどのデジタル技術の今を取材して解説してくれています。
絵描きなら誰もが持っていると言って過言ではないのではないでしょうかこの書籍。
ジェームスガーニーの教えは神の教え。
色の作り方から光のとらえ方、色に関する有益な情報が詰まりに詰まった色の宝石箱。
色の組み合わせによる錯視も取り扱っていて幅の広い知識を身につける事ができます。
絵を描く人の一生の教科書になること間違いなしです。
ちなみにジェームズガーニーはYou Tubeも運用していて、こちらもイラストの制作過程を見ることができます。書籍のジェームス、動画のジェームス、結構年配の方ですが常に最新の技術に触れているチャレンジャーでもあります。
「こんな大人になりたい」と私が目指す一つの夢の人でもありますね。
こちらもジェームス・ガーニーの著書になります。
カラー&ライトは「色」に注目して記されていたのに対し、こちらは「作品」を描く際のさまざまなテクニックが詰まっている感じ。
世界の作り方、人の作り方、自然の描き方、存在しないものを存在するかのように描きだすためのあらゆる知識が詰まっていて見応え抜群です。
ネイサン・フォークスの水彩画法や描く対象をいかに素早く、かつ要点をしっかりと捉えるかの考え方などが制作過程の写真を交えて記されています。
本書は一貫して、見える風景を1時間でいかに要領よく絵を描くか。という事が記されています。
これは、絵を完璧に完成させる事とは真逆の短時間に必要な要素を描き切る事が目的となります。
色や構図の基本的なものから、空気感の演出法や少ない時間でクオリティが高く見える技法、短時間で描く練習法などが紹介されています。
コンセプトアートやマットペイントなどに見られる、必要な要素をいかに早く描き切るかという疑問をひたすらに詰めていっている感じですね。
まさに必要としている人には強力な一冊になると思います。
コンセプトアートにも使える技法が多くありますし、何よりこの画力を持つ人の「考え方」の部分にとても興味がいきました。
時間内に描くために何を汲み取って、何を捨てるか。必要な要素を描く前に精査できているかなど、面白い情報がどんどん出てきます。
さらに、製作工程でみれるラフや書き込み前の画像は、気付きの宝庫。
自分の絵に取り入れていきたい。
本書の後半、約三分の一はギャラリーとなっていて、著者の作品が掲載されています。ちなみに著者はディズニーやらなんやらの大きな所で実際に働いている人で、シュレックやヒックとドラゴンなどのコンセプトアートを描いたりしている実力派の方です。
D画集・資料集編
こちらは私の好みも結構入っていますが、本棚を縮小した際にも残り続けた書籍たちの一部です。
ファンタジー系の動物を描くイラストレーター「れぇ」さんの作品集です。
現実の現象とファンタジーの動物たちがリンクしている世界観をもとにまとめられています。
描かれる動物たちは細かい設定もしっかり作られていて、実際にこの世界のどこかにいるんじゃないかと思わせてくれるほど。緑色のラインが入った2匹の巨大蛇を見たときはなるほどなぁと想像を掻き立てられました。
見て楽しい。読んで楽しい。素晴らしい作品集です。
油絵とデジタルを混ぜた作品を制作するアーティスト「アシュレイウッド」の作品集です。
油絵独特の雰囲気と、アシュレイ・ウッドのおりなすゾンビとロボットと女の子の組み合わせが不思議な雰囲気を作り出しています。
3Aシリーズのフィギュアデザインを担当していて、そのデザインは多くの人を惹きつけます。とにかく格好良い。
MGSシネマバンドシリーズでメインデザイナーを努めた経歴もあり、私はその時に知ることができました。
ゲーム「タクティクスオウガ」のアートワークです。
タクティクスオウガ特有の線画をベースとした世界観を細かいところまで堪能することができます。
ファンタジーな絵柄を学びたいと思う方はとても参考になるのではないでしょうか。
今の時代だれもが名前を聞いたことがあるゲーム「スプラトゥーン」の設定資料集です。
線画を使わないイラストデザインでカラフルな色を使う作風はなかなかに独特。
ゲーム中に登場するキャラクターの服装やシューズデザイン、ステージデザインなど濃密な内容となっています。
かの有名なブレス・オブ・ファイアシリーズの5までの設定資料が詰め込まれています。
基本的にキャラクターがメインになるので、吉田達也さんのデザインが多く記載されています。
ゲームの資料集ですが、もはや吉田達也さんのイラスト画集と言ってもいいほど。圧倒的画力に震えます。
非常に高い画力と緻密な描写で世界観を表現する鈴木康士さんの画集です。
塗りも圧倒的、線も圧倒的。なんなんだこの人は。
初めて知ったのはゲーム「ANUBIS ZONE OF THE ENDERS」のプラモデルパッケージ。主人公機がめちゃくちゃ格好良く描かれていて、思わず見入ってしまった時でした。いやはや、格好いい。
デジタルでどうやったらこんな濃厚な色が出せるのだろう。
おすすめです。
圧倒的広大な世界観とそこに住む人々の雄大なストーリーに定評のあるゲーム「ゼノブレイド」のアートワーク。ゲームもめちゃくちゃ面白い。
舞台設定、土地設定、小物設定、すべてオリジナリティが溢れる世界観は、ゲーム中でしっかり活かされています。ゼノブレイド自体は発売されて何年も経っていますが、未だに参考にすることが多い作品ですね。
ちなみに敵側には大きな機械のロボが出るのですが、そのデザインのいくつかを上記の鈴木さんが担当しています。
サービス開始からものすごい勢いで成長を続けるオンラインRPG「ファイナルファンタジー14」のアートを集めに集めまくった本です。
本を開いたその瞬間に、そのデザイン力・画力の高さに膝を震わされることでしょう。絵を描く人の希望と絶望を同時に与えてくる恐ろしいシリーズです。
新しいストーリーが更新される度に、そのアートを一冊にまとめてくれています。
ちょっと方向性を変えての造形編。
スカルピーで究極の造形美を作り出す大山竜さんの作品集+造形メイキングが記載された本です。
私もたまにスカルピーで造形をするのですが、その際に大山さんの本が出たと知って即購入。同じスカルピーなのにできる物が違いすぎて圧倒されました。
メイキングでは完成までの過程を細かく写真と解説付きで分かりやすく、スカルピー初心者にも役立つ知識が詰まっているのでおすすめです。
とりあえずこんな感じでガツッと紹介してみました。
今回紹介した書籍はrenkomaの血肉となって作品制作の糧になってもらっています。
紹介したい書籍はたくさんあるのですが、めちゃくちゃ長くなりそうなのでとりあえずここまで!
こまめに更新して紹介したいと思います。
みんなのおすすめ書籍教えてもらえると助かります!